「うたうシンピアニズム」管理人:とっきーです。
とっきー@ピアノ・シンセ見習い (@Tokky9091) | Twitter
コロナウイルスがなかなか終息しないこのご時世、宅録やライブ配信にチャレンジされる方もますます増えていると思います。
そういった方々にとって、まず悩んでしまうのが
オーディオインターフェイスって、
どれを選べばいいの?
というところではないでしょうか?
オーディオインターフェイスの選び方について、当サイトでも僕なりの視点でお伝えしていきたいと思います。
※かなり長い記事になってしまったので、目次をうまくご利用されながら好きな項目をお読みいただければ幸いです。
※2021.2月時点での情報です。
いち押しオーディオインターフェイス
正直なところ、僕はいままでオーディオインターフェイスなるものを2台しか購入したことがありません。
1台はRoland GO:MIXER、そしてもう1台が現在所有している
Steinberg UR22C
です。
ちなみに、僕はおととしの年末に購入しています。
購入時のレビューを載せておきます☟
使用して1年が経ちますが、ほぼ何の不満もなく使い続けています。
どの辺が良いのか、挙げてみます。
UR22Cの良い点
iOS機器と接続できる
たぶん、僕がいちばん助かってるのはこの部分です。
とにかく、iPadやiPhoneで演奏を記録(録音、動画撮影)できるのがすごく便利なんですよ。特にiPhoneで動画撮影をする場合は、UR22Cと組み合わせることで良い音質を保ちながら手軽に行えます(専用の三脚も使用していますが)。
iPad用DAW「Cubasis」との相性や使い勝手もとてもいいですね。無精者の僕がいくらかでも曲を残せているのは、このおかげです。
※iOS機器との接続には、別途専用アダプタが必要です。
音質が良い
サンプリング周波数192khz対応/量子化ビット数32bit対応
この価格帯で32bitというのは、他では見当たらないようです。
(あとでお話しするユニバーサルオーディオ「APOLLO TWIN」ですら24bitです)
まぁ、24bitと32bitの違いは、僕の耳では聴き分けられませんが…
今後他の製品も32bit対応に追随してくることが考えられますので、今UR22Cを買っておくと長く使用できるかな、くらいの感覚です。
ただ、そういうことは差し置いても、録音した後の音源を一聴してみても、全く不満のない音質なのは確かです。へんなノイズが乗ることもありません。録音時のセッティングにさえ気を付ければ、きれいに演奏が録れます。
なお、付属DAWのCubase AIも32bit録音/再生に対応しています。
セッティングや操作が容易
僕の場合、今はスピーカーを所有していなのでケーブルを抜き差しするのはinのみです。そのうちひとつはほぼ電子ピアノが占有しているので、もうひとつをマイクかシンセで使うかですね。端子は多いに越したことはないのかもしれませんが、その分場所を取りますからね…
他のスイッチもHi-zやmono等、OnOffのみの簡単設計ですし、DSPはタブレットかPC側で操作するのでわかりやすいです。UR22C側で操作に迷うということは、ほぼありません。
やっぱり、機械はわかりやすいのがいい!
MIDI端子がついている
これ、僕にとっては地味に大きい点です。
僕の場合は、PCかiPadと接続するときにUSBを使用します。となると、MIDIキーボードを接続する時困るんですよね。あと、USBに対応していない楽器は結構多いです。特にUSB導入前に発売された古い電子楽器とか。そういう楽器もつなぐ可能性を考えると、やっぱりMIDI端子はあるとありがたい。
僕のシステムでは、現在UR22Cと電子ピアノKAWAI CA17を接続しています。
配信、オンラインレッスン等にも使える
オーディオインターフェイスが世間からこんなにも脚光を浴びた事って、今までなかったのでは?と個人的には思っています。
コロナ禍で自宅から何らかの配信をしたり、テレワークやオンラインレッスンなどをする機会がかなり増えました。それにつれ、オーディオインターフェイスの需要もすごく高まっています。
UR22Cは、配信等にもしっかりと対応することができます。
ループバック機能というものが搭載されているので、これを使うことでややこしい配線などをせずにPCの音を流しながら配信したり、テレワーク等でスムーズに相手と会話をやりとりすることができます。
僕の場合は、一時期オンラインレッスンで使用し、無事レッスンを継続することができました。
先日、 ファームウェアのアップデートにより、ボイスチャット機能も実装されました。
オンラインゲームやゲーム配信をする方にも便利な機能のようです。
(この辺は詳しくはわからないのですみません…)
UR22Cの欠点は?
いちばん真っ先に思うのは
「生配信にはそこまで強くない」
ということでしょうか。
操作が簡単ということを先ほど述べましたが、裏を返すと直接操作するボタンやフェーダーなどがほとんどついていないということです。
これは、特に初心者の方で配信メインに考えておられる方には留意していただきたい部分だと思います。そういった方が最初に選ぶとするならば、僕はUR22Cではなく、後述のYAMAHA AG03辺りが良いと思います。それ以外にも、最近は配信に特化した機材がどんどん出てきているみたいなので、そちらの方をご自身で調べてみてください(あくまでやり易さの問題ですので、UR22Cで配信がすごくやりにくいというわけではないです)。
あとは、高価格機種に比べると音質が劣ること、本格的に使用できるバンドルソフトが付いていないことくらい?(まぁ、そこを気にする方はこの価格帯は選ばないか)
僕が思いつく欠点はそのくらいです。宅録や配信等の用途面を「横軸」、初級者から中上級者向けという使用者のレベル面を「縦軸」とすると、縦横どちらにもかなり万能に対応できる機材だと見ています。
しかし現在品薄…!?
このUR22C、2021年2月現在もかなり品薄になっているようです。
Steinbergのホームページより
UR22Cに限らず、人気のオーディオインターフェイスはどれも品薄状態のようです。
前回の緊急事態宣言(2020年4月)でも同様の事が起こったのですが、原因としては
- ミュージシャンがライブ等を行うことが出来なくなり、在宅でのレコーディング・演奏の配信をする機会が増えた
- 音楽関係以外でも、テレワークやオンライン会議を行うにあたり音質の向上のためにオーディオインターフェイスを導入する人が増えた
- 部品の製造工場で火災が発生し、生産が難しい状態である
と言うのが大きいようです。このことひとつとってみても、コロナウィルスが人々の生活に及ぼした影響は大きいですね。
ということで、現在はなかなか手に入りにくいUR22Cですが、それでもやはりいい製品だなぁ、と使ってみて改めて感じます。急ぎで必要ないなら、ここは少し待ってみるのも選択肢のひとつかもしれません。
「それでもやっぱり、オーディオインターフェイス今手に入れたいなぁ」という方のために、いくつか僕が考えるおススメを紹介しておきます。
(※以下は、管理人がスペックや使用感を自分なりに調べた感想を述べていますが、UR22C以外は管理人が実際に使用した訳ではないので悪しからず…)
UR22Cの対抗機種
同価格帯で選ぶなら…
もし、あなたが今すぐオーディオインターフェイスが必要なら、この辺りで選ぶのが無難ではないでしょうか?(それでも、機種によってはやはり品薄のようですが…)
Roland Rubix 22
Steinberg製以外の製品で、UR22Cにいちばん近い使用感なのはこの製品かもしれません。見た目も似てるし。こちらの製品のアドバンテージとしては、
- コンプレッサーが付属している
- ピークゲージが色分けされていて視認しやすい
という辺りでしょうか?ただ、この機種にはループバック機能はついていません(上位機種Rubix24にはあり)。
在庫もまだあるようですので、おススメです。
FOCUSRITE ( フォーカスライト )
Scarlett 2i2 (gen. 3)
いちばん惹かれるのは「見た目」ですね(笑)
赤って、カッコいい!
そして、同価格帯に比して筐体がコンパクトで持ち運びもしやすそうです。
S/N比が高く音がクリアという評判もあり。
audient 「EVO4」
UR22Cと比べても、操作系がシンプルで使いやすそうですね。
ウリは入力ゲインをオートで設定してくれる『スマートゲインモード』
これはいいですね…マイクの扱いが下手な僕にもありがたい機能だと思います。
あと、実売価格がUR22Cより安い!
この製品もかなりオススメかもしれません。
他の製品とは方向性が少し異なりますが、こういう製品もあります☟
YAMAHA ( ヤマハ )
AG03
先ほど少し触れましたが、DTMよりは配信に特化した製品です。
オーディオインターフェイスとミキサーを合体させたようなコンセプトですね。
少し話が逸れますが、UR22Cを販売しているスタインバーグという会社は、2005年にヤマハの子会社となっています。つまり、UR22CもAG03も、同じ系列の会社から販売されている製品ということになります。
この事を踏まえると、UR22CとAG03はオーディオインターフェイスという括りでありながら方向性がかなり違う2機種であると言えます。実質おなじ会社の別ブランドで、わざわざ似たような製品を出す意味もありませんからね。
この機種もかなり人気のため品薄が心配されますが、現在はある程度在庫もあるようです(上位機「AG06」の方が、若干品薄かな?)。
Steinbergの製品から選ぶなら…
URシリーズとして、各価格帯の機種がリリースされています。使い勝手はUR22Cとそう変わらないと予想されますので、この辺も挙げておきます。おもな違いは、入出力数です。
UR24C
UR12
UR22mkⅡ
UR44C
お金に余裕があるなら…
UNIVERSAL AUDIO ( ユニバーサルオーディオ ) / APOLLO TWIN USB
RME アールエムイー / Babyface Pro FS オーディオインターフェイス
この辺の機種が選択肢に入るなら、もうこちらを買った方がいいでしょう(笑)
ひとつだけお伝えしておくと、音楽用途で使う予定が全くない方にはオススメしません。お金がもったいないので…別のことにお金をかけた方がいいかと。
上記以外でオススメ
以下2つは、3万円程度とそこそこ値段が張りますが、UR22Cよりワンランク上の機材で評判もかなり良いのでご紹介します。
SOLID STATE LOGIC ( ソリッドステートロジック )SSL2+
とにかく、元々の音の抜けがよくノイズが少ない、と言うことです。「4K」ボタンをONにすることにより、音の輪郭がさらにハッキリとするようです。
面白いのは、盗難防止用のスロットが導入されている点ですね。
姉妹機に「SSL2」があります。出力が2系統のみ、MIDI端子なし、ヘッドフォン端子1系統のみというとこと以外は「SSL2+」と同じようです。
ひとつ注意すべき点は、ケーブルの差し込み口が奥側である点。その辺の使い勝手は考慮して購入する必要があります。
MOTU ( モツ ) M2
「モツ」って、面白い名前だなー、と思っていたら、正式名称は
「マーク・オブ・ザ・ユニコーン」
て言うんですね、カッコいい。
それはさておき、このMOTUというメーカーは、元々高価格帯のオーディオインタフェイスを製造しており、3万円以内の製品をリリースするのはなかなかないということです。数十万円するようなオーディオインターフェイスの部品をそのままこの低価格帯に持ってきているとか…。コストパフォーマンスが高いという点でUR22C以上かも知れません。
この製品の現時点での最大の問題点は…
かなり品薄ということ!
サウンドハウスのサイトを見ても「5か月待ち」となっています。
この機種こそ、待つかどうか迷うところですね。
おわりに
自身でオーディオインターフェイスについていろいろ調べながら記事を作成したのですが、この機材は本当に奥が深いなと実感しました。
なにせ、今回ご紹介した機材はほんの一部でしかありません。
ただ、オーディオインターフェイスをはじめて導入される方は、今回ご紹介した機材辺りから始めるのが良いのかな、と思います。
今回の記事はいかがでしたでしょうか?
あなたがオーディオインターフェイスを購入されるための一助になるのでしたら幸いです。
最後に、もう一回僕のオススメ機材をリンクしておきます(笑)