「うたうシンピアニズム」管理人:とっきーです。
とっきー@ピアノ・シンセ見習い (@Tokky9091) | Twitter
今回は、最近読んでとてもおもしろかった漫画をご紹介します。
その名も、
『ふつうの軽音部』
(原作:クワハリさん 漫画:出内テツオさん)
10年くらい前にヒットした『けいおん!』を思い出す方もいるかと思いますが、それとはまたひと味ちがったテイストの漫画ですね。
おもしろくてイッキ読みしてしまったので、感想など述べてみたいと思います(ネタばれは避けつつ)。
概要
『ふつうの軽音部』は、ジャンプ+で2023年1月より連載開始されています。
<毎週日曜更新!最新3話無料>ちょっと渋めの邦ロックを愛する新高校1年生・鳩野ちひろ。新品のギターを背に、軽音部の門を叩くも――!? 超等身大のむきだし青春&音楽奮闘ドラマ、スタート!
谷九高校軽音部を舞台に、自称陰キャ主人公が個性的な部員たちと交流しながら音楽に向き合うお話です。
「谷九」という名称でピンと来た人がいるかもしれませんが、舞台は大阪のようです(谷町九丁目の略、と思われる)。高校名については、読んでる人はほとんど覚えていないと思うので気にしてないかもしれない(笑)
前述の『けいおん!』の場合、バンドメンバーはすんなりと決まりました。軽音部が廃部寸前だったため、そもそもの部員数がそろっておらず、選択肢がなかったのです。
それに比べると、『ふつうの軽音部』は新入部員含め40人超えという大所帯のため、まずはメンバーさがしに奔走しなければならない。つまりメンバーが固まるまでで第一章分、という感じになります。
実際のバンドや楽曲名もちょいちょい出ており、「ナンバーガール」「銀杏BOYS」「アンディモリ」辺り。「Mr.Children」なんかも出てくるので、30代以上の方の方がむしろ馴染みやすいかも。
設定の関係上、出てくるキャラクターもかなり多彩で、人間関係もより複雑だったりします。今後も「あの人とあの人にこんなつながりが!?」な展開になっていくかもしれません。
キャラクターについて
鳩野ちひろ
(高1:主人公【ギター、ボーカル】)
高校からギターを始めた初心者。
自他ともに認める陰キャで、中学時代はいじめられるまでではないものの、周りから若干なめられており、パッとしない日々を過ごしていた。学校の成績は、トータルでは悪くないものの、得意不得意に偏りがある(現代国語は得意)。あこがれのアーティストが愛用しているギター(テレキャスター)を買いに行くところから、このお話は始まる。
内田桃
(高1:【ドラム】)
1話より登場。
ちひろにより1軍女子認定。にもかかわらず自分からちひろに声をかけ、仲良くなる。ちひろのあだ名「はとっち」の名づけ親。
鷹見項希
(高1:【ギター、ボーカル】)
1話より登場。
ちひろがギターを購入した楽器店にたまたま居合わせ、ギターを試奏(RADWIMPS「おしゃかしゃま」のイントロ)していた。女子にモテモテで入学早々複数の女子と付き合うが、人の気持ちがわからないところがある。
新田たまき
(高3:【ギター、ボーカル】)
2話より登場。軽音部副部長。
新入生歓迎ライブで演奏。彼女の歌う「あいどんわなだい(銀杏BOYS)」を聞いて、(その選曲に若干引きつつも)ちひろは感動し軽音部に入る決意を固める。笑いのツボが独特。
矢賀緑
(高1)
3話より登場。
ちひろとはクラスメイト。お互い陰キャで歴史好きという共通点があり仲良くなる。ちひろが軽音部に誘うが「推し活で忙しい」という理由から断っているため、軽音部員ではない。ちひろのことは「ハトノ」呼び。
大道優希
(高1:【ギター、ボーカル】)
3話より登場。
桃ちゃんの中学時代からの友達。桃ちゃんと3ピースバンド「Sound Sleep」を結成。
幸山厘
(高1:【ベース】)
4話より登場。
ちひろと最初にバンドを組むことになる子。矢賀ちゃんと同じ中学出身のため、その縁でちひろを紹介される。見かけによらずとんでもない策士。目的のためなら手段を選ばないタイプ。その目的とは…。ちひろのことは「はとちゃん」呼び。
4話までの主要なキャラクターはこんな感じです。
感想
ここからは僕の感想です。
音楽が題材であるのですが、面白いのはやはり「軽音部を中心とした人間模様」ですね。バンドをひとつ作るのにもこうやっていろんな思惑やそれぞれの事情が絡みあうんだなぁ、と。
もちろん「お話」なので実際こうなるかどうかは別として、「もしかしたら自分の知らないところでこんな出来事があったり会話がなされていたんじゃないか」という想像ができるのも面白いです。この辺は、軽音部に限ったことではないので、いろいろな人が自分やその周りに置き換えて想像ができるのではないでしょうか?
あと、主人公のちひろは「自称陰キャ」です。確かに、すぐいろいろ妄想するし、考えがかなりネガティブだし(それが高じて、脳内で「ハトノラップ」をする始末)。ただ、この子はすごく「行動力」があるんですね。僕にはとうていできそうもないことをやり遂げたり突発的に行動に移したりする。とても尊敬できる部分です。ひとくちに陰キャと言っても、いろいろな形があるものかも知れません。
ということで、基本笑える漫画ですが、各キャラの考え方に感心したり共感したり、時に感動できる、そんな漫画です。
おわりに
基本的にいい人ばかりな平和な漫画(項希や厘ちゃんはまぁまぁ悪い人かな…)ですし、絵も見やすいのですごく取っつきやすいかなと思います。毎週日曜日配信とのことなので、気軽に読み進められるのもいいですね。