「うたうシンピアニズム」管理人:とっきーです。
とっきー@ピアノ・シンセ見習い (@Tokky9091) | Twitter
さる3/17に、ヤマハより新たな「キーボード」がリリースされました。
ヤマハ | CK61 / CK88jp.yamaha.com
あえて「シンセ」と書かなかったのですが、このCK61(88鍵のCK88もラインナップされているのですが、便宜上以下はCK61で記載します)は、いままでにありそうでなかったキーボードのように思います。
先日楽器屋さんで試奏してきたので、所感を書き記していきたいと思います。ホントは「買ってきたんでレビューします!」とか言いたかったけど…
CK61とは?
YAMAHAがリリースした、「ライブキーボード」CK61。コンセプトとしては明確で、とにかく「演奏すること」に特化したキーボードです。
どういうことかというと、いままでシンセに当たり前についていた機能や音源なんかをごっそりそぎ落として、極力シンプルに演奏できる工夫がされています。
「その割に、なんかボタンとかノブとか多いやん?」
一見するとそうなのですが、これにも理由があります。
それぞれのスライダーやノブ・ボタンは、基本的にそれぞれひとつの機能しか割り当てられておらず、その分操作が簡単になっています。
たとえば、オルガンの音色コントローラーとしてドローバーが装備されているのは、とてもわかりやすいです。また、カットオフやレゾナンス等の使用頻度の高いノブ、音色選択のカテゴリーボタンなど、それを操作すればどうなるのかが一目瞭然となっています。YAMAHAはこれを「One-to-Oneインターフェース」と表現しています。この機種のいちばんのウリのようですね。
シンセって、多機能なのはいいのですが、使いたい機能にたどり着くのにものすごく手間や時間がかかったりしますよね?「メニュー」ボタンを押して、そこからまた、別のボタンを押して、ページめくるボタンを5,6回押してそれから…みたいなことがけっこうあって、自分が今何をしてるのかわからなくなることがあります。CK61なら、そのようなことはまずなさそうです。
あと、音色も必要最低限のみ搭載されています。その数363ボイス!最近のシンセは、1,000ボイス越えが当たり前なのですが、ほぼ1/3に削ってきました。ピアノやリード、ストリングスなど、ライブに欠かせない音色が当然収録されていますが、民族楽器やSEなどはほぼカットされています。音色が多すぎて選ぶのに時間がかかる、ということもなさそうです。
試奏した感想
ここからは、実際に演奏した感想を述べていきます。
鍵盤の質
演奏重視の機種なので、いちばん気になるのはやはり鍵盤です。
弾いた感じでは、思ったよりしっかりしたタッチでした。FSB鍵盤が採用されており、セミウェイテッドではないものの、かなり弾きやすい鍵盤です。ライブキーボードと銘打っているだけのことはあります。
コントローラーの種類
なんといっても、ドローバーがあるのはうれしいですね。触っているだけで楽しい。エフェクターも、ノブをいじればしっかり効きがわかります。そして、エフェクターはかかり具合が視覚的に見えるのが素晴らしいポイントです。
音色
音色については、正直なところ良くもなく悪くもなく、と言う感じでした。ただ、これもこの製品のコンセプトを考えると、このくらいの質が良いのかも知れません。音色をあまりいじらず演奏に特化することができるからです。
こんな方におススメします!
他にもいろいろアピールポイントのある製品ですが、CK61ならではというのはそんなにないので割愛します。
僕としては、こういうコンセプトの商品はけっこう待ち望んでいたところがあります。
ライブでたまに演奏することがあるけど、音色はそんなに要らないし操作性はシンプルなのが良い、それでいて軽い、という。今までならローランドJUNO-DSやコルグkrossがその辺のニーズを満たしていたのかな?それらの製品よりもさらに機能をライブ演奏に振り切っているので、好印象です。
僕としては、以下のような方にオススメしたいです。
・シンセが難しくて今まで敬遠していた方
・ライブでもDTMでも同じキーボードを使用したい方