KORG X3の思い出

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僕のミュージックライフ(そんな大層なもんではないな…)は大学時代から始まりました。高校まで野球をやっていて、心機一転大学では違うことをしたいと思い立ちバンド系のサークルに入りました。当然楽器なんて持っていない。大学で初めての夏休みにバイトして買ったのが、KORG X3です。

 

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楽器メーカーなんて、ヤマハしか知らなかった頃。大学の先輩に行きつけの楽器屋に連れられて、いろいろ見せてもらった中でこれを選びました。当時のラインナップとしては、ヤマハはSYシリーズ、ローランドはJVシリーズ辺りだったかと。

 

 

Roland ローランド JV-2080

Roland ローランド JV-2080

 

 

そんな中、KORG X3 を選んだ理由とは…あんまりはっきり覚えてませんが

 

安かったから!

 

だったと思う(笑)あとは、初心者向けっぽかったから、かな。何はともあれ、これが僕のファーストシンセとなったわけです。

※残念ながら、2019年4月21日現在、KORG X3 の中古品はアマゾンでは流通していないようです。欲しいという方はオークションかリサイクルショップで探して下さい。なぜかヤフオクで取り扱い説明書のみ流通してますが…

 

 

KORG X3の特徴

シンセ使いには常識なのですが、KORGと言えばシンセ界に革命を起こした「M1」という機種があります。

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それまでのシンセはピアノや管楽器のような音をリアルに再現することが難しかったのですが、サンプリング技術が発達し本物の楽器の音を取り込むことができるようになりました。その結果、大げさでなくシンセの可能性がさらに拡がったのです。X3は、このM1の系譜に連なるシンセということになります。

M1との違いとしては、

  1. シーケンサーのトラック数が8→16トラックに増加
  2. 2DDフロッピーディスクドライブ内蔵
  3. 同時発音数16→32

列挙してみて思うけど、地味ですね…

つまり、それだけM1の完成度が高かったということでしょう。ただし、性能はそのままに容量面が増した事になるので、初心者には有り難い事でした。

使ってみての感想

ファーストシンセなので当たり前ですが、PCMシンセの音作りや操作などはこれで覚えました。エンベロープをいじるにはディスプレイを何回か切り替える必要があるのですが、僕にとってはその方が分かりやすかったようです。つまみをいじるタイプのシンセだと現在位置が把握できず迷子になっていたと思います。

音色

やっぱり、生楽器の音はリアルに聞こえました。そりゃ本物と比べたら全然違うのですが、当時としては頑張っていた方だと思ってます。ストリングスの音はあのジェフ・ミルズも絶賛してたらしいですし!(ごめんジェフ・ミルズよく知らん…)

オルガンの音色をかなり歪ませてソロを弾くのが楽しかったですね。

鍵盤

今はローランドFA06を持っていますが、鍵盤に関してはX3の方が弾きやすかったな、という印象です。まあ、触っていた期間を考えると慣れの問題かもしれませんが…ネットでいろいろ調べたのですが、X3の鍵盤に関しての情報が残ってなくて、どんな鍵盤だったのかよくわかりません。

シーケンサー

これは、今思っても若干使いにくかったかも、という印象です。ディスプレイからの情報量も少ない中でちまちま一音一音入力していくのはまあまあの苦行だったかも…それでもオリジナルやコピーを何曲か完成にこぎつけたわけで、やはり最後はやる気や気合の問題かも。

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リアルタイム入力、ステップ入力どちらもできる仕様なので、演奏技術がある人の方が楽ではあるでしょうね。

思い出などなど

大学四年間、卒業後も長く活躍してくれたシンセでした。初心者向けだ地味だと言っちゃうとあんまり良くない機材なのかと思われてしまいそうですが、全くそんなことはなく、今でもX3買ってよかったと思ってます。ライブ自体の経験が少ない時は映える音色を作る事が出来ていませんでしたが、やり方が分かってくると主張する音もオケになじむ音も出せるシンセでした。

おわりに

さすがに、現在まで所有し続けていたとしても現役バリバリ張れるシンセではない(現役で使ってる方ゴメンナサイ…)かもしれません。しかしながら、そのフォルムは現行の KROME EXに受け継がれています。

最近のKORG製品とは疎遠ですが、今このKROME EXに触ったとしても、そこそこ扱えると思います。FA06購入の際も、KROSSと迷ったよなぁ〜。まだKORGに未練アリアリです。

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