FA06がライブでも活躍できる6つの理由

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もしかしたら、FA06というシンセは「作曲向け」という世間の認識なのでは?と勝手に思っています。あんまり人とシンセの話などしないので、ソースはもっぱらネット情報になってしまいますが、今時点でライブ向けシンセとなると「JUNO-DS」「KROSS」なんかが候補に挙がっていますね(まぁ、FA06もちらほら挙がってはいますが)。

 

しかししかし、FA06を作曲向けと限定するのは非常にもったいない!いくつか理由を挙げてみます。

ライブ向きであるという6つの特長

やっぱり軽い

61鍵シンセで特筆すべき軽さなのは、やはりKROSSですね。61鍵はなんと3.8kg!

軽っ…

krossほどではないですが、FA06も5.7kgとかなり軽い。JUNO-DSとほとんど変わらないですね。僕はバンド練習の時に、ソフトケースに入れて背中に担ぎ、自転車で持ち運んでいますよ。

サウンドリメイン機能

演奏していて、1曲通して同じ音色を使用するときは問題ないですが、そうでない曲も多いと思います。そんなときは、スプリットやレイヤーを駆使して鍵盤をやりくりしながら弾くことになりますが、それでも音色が足りなくなって、しかも音色を切り替えるタイミングで音がぶつ切りになってしまう…そんな悩みを抱えたキーボーディストもいると思います。僕です。でも、救いの神、いや機能が現れました。FAがバージョンアップした時に追加された、「サウンドリメイン」という機能です。


Roland FA-06/FA-07/FA-08 Music Workstation walk-through 3: Tone Remain examples

例えば、ピアノ+オルガンでスプリットを組んでいて、曲の途中からストリングスのソロ演奏がある場合。しかも、ストリングスソロに切り替え前のオルガンの音を重ねたいという状況。こんな時、あらかじめシンセ右上のパッド群に音色をセッティングしておくと、パッドを押すだけで音色が切り替えられ、さらに音色切り替え後でも、鍵盤から手を離さない限りその時に弾いていたオルガンの音は鳴り続ける、というすごい機能です。ここぞ!という時にめちゃくちゃ重宝する機能ですね。まさにライブ向きの仕様です。

SuperNATURAL音源

 FA06には、シンセモジュール INTEGRA7に搭載されている「SuperNATURAL」という音源が”一部”引き継がれています。全部じゃないんです(笑)引き継がれている音色は、シンセやドラム系の他、ピアノ・オルガン・エレピなどの鍵盤系楽器や、アコースティックギターなどです。エレキギターや管楽器系はまるまるカットされていますね。で、SuperNATURAL音源とはなんぞや、というところなのですが、

 

「その楽器の持つ音色だけではなく、奏法までをも想定しシュミレートした音源」

 

ということだそうです。具体的には、ピアノなら『打鍵時のノイズ音』のパラメータがあり、これを調整することができます。また、アコースティックギターであれば、コードを弾くと、「ジャラーン」とばらけた感じで鳴るような設定もできます。このように、より楽器の奏法を忠実に再現できたり、演奏に深みを出すことができるわけです。

サンプラー機能

僕はライブで使ったことはないのですが、サンプラー機能があると大変便利だと思います。効果音を仕込んでおいてここぞという時に鳴らしたり(ティンパニやドラのような打楽器系、銃声や汽笛の音などのSE系とか)、ボーカロイドのワンフレーズを入れてみたり。ちょっとずるいところでは、難しくて自分で弾けそうにないフレーズをまるまる入れておいて、それを流しながら弾いたふり、とか…MC苦手な人はMCでしゃべることあらかじめ入れておいて口パクで対処とか(笑)演奏に関することそれ以外のことでアイディアをいろいろ試せるんじゃないかと。ただ、入れた音の加工は少しできますがリサンプリングなんかはできないので、あらかじめ加工した音を入れておいて再生するだけ、というイメージが無難かと思います。

TFX(トータルエフェクト)

FA06はトラックごとにエフェクターをかけることが可能(これもなかなかすごいことですが)です。それに加え、全体的にけっこうえげつない(笑)効果をかけることもできます。それがTFXと呼ばれるものです。これは実際に見て聞いてもらいたいと思います。

 


FA06 TFX COLLECTION

 

つまみが6つ

アナログシンセに慣れているキーボーディストの方は、つまみやスライダーがいっぱいあった方が直にパラメータをいじれてライブでも演奏しやすいかと思います。でも、僕のようなアナログシンセに慣れていない向きとしては、つまみやスライダーがいっぱいあってもわけわからなくなり、下手にいじるともう音が元にもどせない…なんてことになります。まぁ、演奏中につまみやスライダーをしょっちゅういじる事態というのもそうそうないのですが、かといってつまみやスライダーが全くない、というのも自由度が低い。FA06は、つまみが6つ搭載されています。じゃあ動かせるパラメータは6種類だけなのかというと、項目の切替スイッチがあり全部で24種類のパラメータを動かすことができます。なお、そのうち6種類は自分でパラメータをアサインすることができるのです。オルガンのロータリースピーカーのパラメータを割り当て、かかり具合を自分のさじ加減で調整する、ということも可能です。あ、つまみとは別にローランドお得意(?)のD-BEAMも搭載されています。僕はこれでポルタメントタイムを操作したりします。

 

まとめ

他にもまだまだありますが、差し当たってはこんなところでしょうか。

このシンセ、触れば触るほど底知れぬポテンシャルを秘めているなぁ、と改めて実感しました。発売されてかなり経つのですが、これからももっともっとFA06について紹介していきたいと思います。ライブしたい人、作曲したい人、どちらの方にも強力におススメします!

 

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