行くぞ!The Beatles 全曲コメント Vol3

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a hard day's night

タイトルと同名映画のサントラ盤でもあります。

アメリカへの進出にも成功しいよいよ脂の乗った時期のアルバム。映画出演の話も舞い込み、作成されたのがこのアルバムです。

 

ちなみに、このアルバムが発表されたのは1964年ですが、その年の4月アメリカの音楽チャートである異変が起きました。なんと

チャートの1〜5位まですべてをビートルズの曲が独占した

のです!内訳は次の通り。

  1. Can’t buy me love
  2. Twist and shout
  3. She loves you 
  4. I want to hold your hand
  5. Please please me

 

いくらビートルズがすごいとは言えこれは…まあ、全部好きだけど(笑)

 

さて映画の方はと言うと、僕はまだ残念ながら観ていないんです。ただ、当時も大ヒットし、後世の評価も高いと言うことです。ビートルズが本人を演じると言うことで自然な感じでできたのも良かったんでしょうね。

 

アルバム全体のトピック行きましょう。

 

  • 映画のタイトルは、リンゴのつぶやきから生まれたことはあまりにも有名。映画自体ほとんど撮り終えていたのにタイトルがまだ決まっていない状態での事だった。
  •  このアルバムより、レコーディングトラックが2⇒4トラックに増え、サウンドの幅が広がった。
  • 全曲レノン=マッカートニー作詞作曲。なお、リンゴのボーカルトラック曲は収録されていない。

 

「A Hard Day’s night」

1,A Hard Day's Night★★★★☆

イントロの「ジャーン」というコードがまずインパクト抜群!!僕はギタリストではないので押さえ方は皆目わからないのですが、一節によるとこのコードを弾いていたジョージが別の機会に友人に弾いて聞かせたところ「そんな音じゃなかった」と言われたとか…

曲の途中(「When I'm home~」の部分)から、メインボーカルをポールが担当しますが、理由は「キーが高すぎてジョンが自分で歌えないため」だそうです。でも、これってすごくないですか?僕もたまーーに作曲みたいなことをしますが、自分で歌えないキーを設定することってないですね。ジョンが当時ソロのアーティストだったら、この曲はボツになってたかもしれないですね。

歌詞に出てくる主人公はいろいろ疲れてそうなんですが、曲はとてもエネルギッシュです。


2,I Should Have Known Better★★★☆☆

これも初期の曲らしく、イントロからハーモニカがフィーチャーされています。歌詞はまあたわいもない恋愛の曲という感じですが、その歌詞の幸せさ加減が曲調ににじみでています。この曲、映画公開時は日本でも人気があったようです。


3,If I Fell★★★☆☆

なんといっても、この曲の肝はジョン、ポール、ジョージの三声コーラスです。とにかく、コーラスが美しい。そして、面白いのが曲の構成。Aメロ⇒Bメロ⇒サビというよくある構成ではなく、Aメロを通り過ぎたら、BメロとCメロを繰り返すのです(そういえば、この曲のサビはどこ?)。こういう構成の曲は、僕はあまりお目にかかったことがないですね。


4,I'm Happy Just To Dance With You★★★★☆

「All My Loving」を彷彿とさせる、ジョンのコードストロークがカッコいい!ジョージのボーカルが、ジョンのプレイを邪魔しなくていい感じです(逆だろうよ…)。でも、ジョンがこの曲をジョージに渡した判断は的確だったなと思います。ジョージが歌うほうが「すてきなダンス」の雰囲気に合っている気がします。


5,And I Love Her★★★☆☆

アンソロジーではドラムの入ったバージョンも収録されていますが、このアルバムにはおとなしめのアレンジが採用されています。初期のバラードでは出色の出来ですね。ジョンが作るとこの手の曲も少し苦味が入りますが、ポールは甘〜く仕上がります(良し悪しの話ではないです)。


6,Tell Me Why★★★☆☆

Ask me whyとTell me whyではニュアンス的にどう違うのかどなたか教えて…

こういう曲を、ジョンはパッと仕上げちゃうんだろうなという印象。


7,Can't Buy Me Love★★★★☆

アニメ「ビートルズ」というの小さい頃見てて、この曲をバックにビートルズがファンから逃げまくるというシーンをよく覚えています。やってることは映画と変わらないですね(笑)やっぱり、劇中ではリンゴがオチ担当で目立ってました。

 

さて、曲の方ですがポールの作曲でリードボーカルもポールです。イントロなしでボーカルから入るのはプロデューサーのジョージマーティンの発案だそうです。「A hard day’s night」といいこの曲といい、出だしのインパクトをかなり重視していますね。この頃は曲も短いものが多いので、最初からフックがないと印象に残りにくいというのもあったかもしれません。間奏のリードギターはジョージのプレイですが、特徴がよく出ています。すごく上手いわけではないけど(失礼)、真似したくなるフレーズだと思います。アンソロジーにはキーが高めの別バージョンが収録されています。こちらもとてもいい出来なのですが、アルバム全体の雰囲気からすると、やはり採用テイクがベストだったのでしょう。

ジョン主導のこのアルバムにおいても、ポールはきっちり結果を残しています。


8,Any Time At All★★★☆☆

ジョンの曲。この曲でも、キーの高い部分はポールの助けを借りています。なんとなくですが、ジョンの自信というか無敵感というか、そういうのがにじみ出てる曲です。


9,I'll Cry Instead★★★☆☆

めちゃめちゃ映画の雰囲気に合ってそうなのですが、歌詞が合わなかったのか映画には採用されませんでした。カラオケで歌ってみましたが、これすげー難しいですよ!ジョンのリズム感恐るべし、です。


10,Things We Said Today★★★☆☆

アルバム中では異彩を放つクールなナンバー。改めて、ポールの振り幅を感じさせます。このアルバムには、ポールがメインで作った曲が3つありますが、どれも雰囲気が全く違う。ビートルズが脱アイドル化したのが「ラバーソウル」辺りというのが定説ですが、こういう曲を書いて発表できることを考えると、この頃からアイドルという定義は当てはまらないのではないか、といまの感覚からは思ってしまいます。


11,When I Get Home★★☆☆☆

「うぉうおあー」のコーラスが耳に残る、この曲も出だしのインパクト狙いですね。この頃のジョンは、めちゃ家に早く帰りたかったんでしょうかね?ファンに追われ続けて疲れてたから、シンシアの事がまだ好きだったから、とか…


12,You Can't Do That★★★★☆

この曲、シングルA面候補にもなったそうですが、やはり実際のシングルA面になった曲と比べると少し弱いのかな、という印象です。でも、僕はこの曲大好きですね。サビ前のキメの部分、サビのコーラスの気持ち良さ、間奏のジョンのギターソロ、聴きどころ満載です。「green 」という単語の別の意味(嫉妬心)も、この曲で知りました。

 

むかーし、まだnanaとかなかった頃、『カラオケで歌ってCDに録音できる』という機械があった時に歌ったのがこの曲でした。


13,I'll Be Back★★★★☆

船員であったというジョンのお父さんについて歌った曲だそうです。この後ジョンはお父さんとの再会を果たします。ビートルズ初期のアルバムのラストナンバーはロックンロール曲というのが定番というイメージですが、このアルバムはなぜかそのルールが当てはまりません。意図的なものなのでしょうか?

 

オススメ曲


The Beatles - You cant do that live ( HQ )

You Can't Do That

このアルバムにも好きな曲多いですが、一番好きとなるとコレですね。ジョンもこの曲の出来には自信があったようです。

 

サウンドハウス